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2025年3月21日発表
日本人の死因 

認知症が1位に!

この記事はAlmama編集部平山久仁子が執筆しました。

慶應義塾大学と米ワシントン大学の研究グループが、過去30年間の日本人の健康状態を分析し結果、認知症が死因の第1位になったとランセット・パブリック・ヘルス誌に発表した。
背景には、医療技術の向上による脳卒中等の治療効果の向上が見られるという。世界的にも日本の認知症死亡数は高水準で、2021年の認知症による死亡率は10万人当たり約135人で、平均寿命と健康寿命の差も11.3年に拡大している。
 しかし欧米では、2020年時点で認知症の発症率は2010年に比べて13%減っている。一方、アジアや南米では認知症発症リスクの低下現象はみられないとの報告もある。

米欧の認知症発症率の低下要因の2つ挙げられ、その1つは血圧やコレステロールなど心血管の危険因子の制御が改善と考えられている。改善により認知症患者のほぼ全員に見られた血管損傷など、脳の異常に対する対策が成果を上げたと見られている。
もう一つは、良質な教育成果が指摘されている。例えば忘れた言葉がある一方で、新しい言葉を増やして脳を活性化することで、結果的に脳の容量を増やし、保護する効果を生活習慣の中に取り入れていると考えられている。

また、ハーバード大学公衆衛生大学院疫学研究科長のアルバート・ホフマンによると、高血圧は中年期に最もダメージを招きやすいが、若年期に血圧が低くその後に血圧が高くなった人は認知症を発症する可能性が低くなる傾向があると話す。もう一つの理由より良い教育については、「認知症の発症年齢を遅らせるとの仮説があるが、まだそのエビデンス(科学的根拠)は多くない」と言います。

イギリスの取り組みに見る認知症低下の要因

2013年の国際的学術誌『Lancet』には、でイギリスの75歳以上の高齢者に占める認知症の割合が、過去20年間で減少したというデータが発表されました。20年間にイギリスの平均寿命は約3年延びたが、認知症患者数を減りました。
イギリス政府はその成果は、2007年に掲げたスローガン“What's good for your heart is good for your head.”(あなたの心臓に良いことはあなたの頭に良い)による生活習慣の改善だと考えています。イギリスでは心血管系の病気を防ぎ、認知症のリスクを減らす国家戦略に取り組み、「禁煙」と「高血圧の管理」意識の向上を推進しました。
イギリスで喫煙する人の割合は日本と同程度ですが、喫煙の本数は日本の3分の1程度だといわれています。

血圧のコントロールにはの推進には、減塩対策が取られました。過剰な食塩摂取は認知症を引き起こすため、イギリス政府は国民に減塩を呼びかけ、食品メーカーも巻き込んで食品に含まれる塩分量も低減も実現しました。
さらに、予防医学を推進にも力が注がれました。日本の医療だは、病気に対する治療だけが診療報酬の対象ですが、イギリスでは血圧や血糖値等を定期的に測定するなど、予防的指導にも診療報酬が支払われる制度が導入されました。

オランダ、アメリカ、スウェーデンなど、認知症患者数の減少が報告されているすべての国に共通しているのは、生活習慣の改善に重点を置いた対策の実施です。これら多くの国々の結果は、認知症予防への取り組みの重要性を示唆しています。